東京福祉大、2016~18年度で不明は1610人。当面は新たに入学する学部研究生への「留学」の在留資格付与を認めない方針を示した

  

東京福祉大(東京都豊島区)の外国人留学生が所在不明になった問題で、文部科学省と出入国在留管理庁は11日、不明留学生は2016~18年度で計1610人に上るとする調査結果を公表した。

同省などは同大に対し、7月末までに留学生の在籍管理などに関する改善計画の提出を求めるとともに、当面は新たに入学する学部研究生への「留学」の在留資格付与を認めない方針などを示した。
同省によると、国が大学の留学生受け入れを制限する対応は初めて。同省などは今年3月以降、同大の王子キャンパスなどに5回立ち入り調査を実施。今月10日に大学側へ結果を通知した。

調査結果によると、16年度からの不明者1610人のうち学部研究生は計1113人だった。同研究生に関し、不十分な確認作業などで入学者選考時に求められる一定水準以上の日本語能力を満たしていない学生が多数在籍していたことなどが判明した。

学部研究生は、東京福祉大が独自に設けた制度。修了後に学部の正規課程への進学を前提としているが、「実際は日本語の予備教育課程を行っていた」(同省)という。