東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、「収容人員の50%で1万人まで」の観客上限が決まった、大会における観戦者ガイドラインを公表した。会場での飲酒は全面禁止となり、アルコール飲料の持ち込みも禁止。会場内での酒類販売も見送られた。
組織委は会場での酒類の販売を認める方向で検討していたが、新型コロナウイルス感染防止の観点から断念へと転じた。当初はアルコール飲料会社「アサヒビール」とスポンサー契約をしている配慮もあり、販売を容認する方針を固めていたが、飲食店の酒類提供を制限している中での五輪への“特別扱い”に世論が反発。断念へと追い込まれた。
その他、ガイドラインではマスクの持参、着用を義務付け、接触確認アプリ(COCOA)の利用を推奨。人流抑制の観点から「直行直帰」、時差来場、分散退場への協力を求めた。大声での会話や、他観客との接触行為、路上での飲食、談笑の自粛を要請した。
入場時の体温チェックは一次検温をサーモグラフィまたは非接触型体温計で行い、37・5度以上の観客には二次検温を接触型または非接触型体温計で実施。37・5度以上の場合は入場を断る。また、マスク非着用者(乳幼児を除く)も入場を断るとされた。
会場滞在時も、飲食は「マスク飲食」を求め、声を発する応援、タオルを振り回す応援、ハイタッチやサイン、声かけは禁止された。
遵守事項が守られない場合は、組織委の判断により、入場拒否、退場措置がとられる。この場合、チケット代金の払い戻しはしない。
デイリースポーツ